
●永遠のβ版
「GAME2.0」におけるゲームは、今までのゲームのリリースパターンを
どう変えていくか?
現在、パッケージとして販売されるスタンドアロンのゲームは、
ゲームの必要要素がほぼ詰め込まれたα版、ゲームのバランスが取られ
あとは最終デバッグが残されたβ版と、そして完成して市場に出せる形に
なったマスター版と、リリースの区切りがあります。
(クライアント(依頼人)へのリリースという形になります)
しかし、GAME2.0の世界に入ると、ゲームは単体では完結しない形に
なり、「永遠のβ版」の状態を続けることになります。
ユーザーがゲームを永遠と更新し続けていくので、
ゲームの完成形はないわけです。
今のネットゲームは、小さいながらも、すでにこの要素を持っています。
開発側で用意した、プレイヤー参加型イベントが定期的に行なわれたり、
「アドオン」と呼ばれる、追加シナリオや追加マップ、追加ルールが
あとから更新される要素があったりします。
ただ、現在のネットゲームは、まだまだこの更新頻度が低いと
言わざるを得ません。
ゲームシステム的にも、まだまだGAME2.0的とは言えません。
GAME2.0でいう「永遠のベータ版」は、常に、リアルタイムで
ゲームが更新され続けていく、という状態を持ちます。
ゲームにもよるのですが、プレイヤー自身がシナリオを追加し、
それを他のユーザーが遊べたり、プレイヤーが新たなルールを作り出し、
それがゲームフィールドに適用される、プレイヤーが新しいアイテムを
開発し、それがゲーム内世界に流通する、そういった、
「リアルタイム性のある世界更新」
を持つゲームになります。
●ハッキング、リミックス行為の取り込み
もちろん、どこかで制限をシステム側で作らなければゲーム内世界が
破綻してしまうので、システム更新権限のバランスは必要です。
WEB2.0でいうなら、画像共有サイトの「Flickr」や動画共有サイトの
「YouTube」が、アップできる素材に制限を設けているようなものです。
(卑猥だったり、暴力的なものは素材としてアップされるとすぐに
削除され、そういう行為を行なったユーザーは退会処分にされます)
また、ネットゲームで問題になりがちなものに、
チート(Cheat:ゲームデータに改造を施すこと)や
MOD(MODify:ゲームデータを修正すること)、
PK(Player Killer:他のプレイヤーを殺す行為)、
RMT(Real Money Trade:ゲーム内世界のアイテムやアカウントを他の人に
現実のお金で譲り渡す行為)
がありますが、GAME2.0では、このハッキング、リミックス行為を
なるべく許容し、利用・吸収する方向性で、ゲームデザインが施されます。
(はじめから想定し、システム的に用意してしまう)
その行為をしたとしても、むしろ他のゲームプレイヤーにも利益が
あるゲームデザインと言えばいいでしょうか。
利己的な行動が全体益につながるしくみを実装するわけです。
(ただ、もちろん根本的なシステムハッキングや悪用行為はシステム側で
潰していかなければなりません)
●無限のゲームデータ
ゲームプレイヤーが、ゲーム内世界を物理的、経済的、宗教的、政治的に
変質させることが可能なシステムを持っているのが、GAME2.0的ゲームと
言えます。
例えば、プレイヤーの集合的行為が、ゲームフィールドを2分して
しまったりとか、ゲームフィールドの地下に広大な地下都市を構築したりとか、
プレイヤーの集団行動で非常に高い山を作り出したり、新しい開拓地を
作り出したり、そういったゲーム内世界を大きく変えてしまうようなシステムが
当然のごとくできるようになります。
今までのゲームは、ゲームシステムが持てるデータに限界があり、
開発側が用意した決められた範囲内のデータだけを使用することで、
ゲーム内の秩序を保っていましたが、GAME2.0では、P2P技術や
グリッド技術など、データ容量に関係なくゲーム世界を拡張する
ゲームシステムが採用されます。
データを無限に持てるということは、ゲームデザインを一変させます。
こうしたGAME2.0的ゲームデザインを、私は「解放された発想」と
呼んでいますが、あなたもこの説明を読んで、「解放された発想」を
持てたのではないでしょうか?
今回は、GAME2.0の入り口をシェアしてみました。
次回からは、WEB2.0に対応させて、GAME2.0的要素をシェアして
いきたいと思います。

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