
●プレイヤーの「データ」を持つ会社が覇者になる
GAME2.0は、コミュニケーションを土台にしたゲームが中心になります。
そこで重要になってくるのは、プレイヤーが作り出した「データ」です。
そのデータとはどういうデータなのか? というと、
例えばリプレイデータです。
現在、ネット上でリプレイデータを流通させているネットゲームは、
私が知るところではブリザード社の「スタークラフト」しかありません。
「スタークラフト」は韓国でスタープレイヤーに2000万円の賞金が
与えられるほど流行った時代があり、そのプレイの様子はプレイヤーなら
誰もが見たいと思うものでした。
その欲求を叶えたのが、リプレイデータだったわけです。
海外にはスタークラフトのリプレイデータサイトがあって、自由に登録、
ダウンロードできます。
で、このサイトはかなりのアクセスを集めているんですね。
アクセスが集まるということは、そこにビジネスチャンスがあるという
ことです。
そのビジネスチャンスで得た資金を使い、さらにサービスを増強していく。
こういう流れに乗れば、ビジネス的に成功する道が開かれたと思って
いいでしょう。
●「データ」の種類
現在、ゲームでプレイヤーの「データ」を使って活況なコミュニティを
形成している場所は少ないですが、WEB2.0的なサービスを見れば、今後、
GAME2.0的世界でも、その可能性が伺えると思います。
では、WEB2.0的サービスを見て、GAME2.0のヒントを考えましょう。
・Flickr
http://www.flickr.com/
写真ポータルサイトのflickr(フリッカー)です。
ゲームプレイヤーのブログで、ゲームの道中記を公開し、それに
スナップショットを加えている人は多くいますが、そこからわかるように、
ゲームプレイとは現実と地続きの「体験」なのです。
ゲームで得た体験も、現実の出来事と同じように写真に収め、
思い出や記憶に留めていく行動が当たり前のように行なわれています。
ここから写真というものの「意味」を拡張すれば、ゲーム中で
もっと面白い写真の使い方が出来そうですね。
・YouTube
http://www.youtube.com/
いわずと知れた動画ポータルサイトです。
このサイトでの「データ」はずばり「動画」。
ゲームに類推して考えるなら、やはりリプレイデータになりますね。
人のスーパープレイを見るのは楽しいですし、自分のプレイの記録は、
あとから見て懐かしく思うものです。
・はてなダイアリー
http://d.hatena.ne.jp/
・mixi
http://www.mixi.jp/
日記はテキストデータとしてウェブ上にほぼ永遠に残りますが、
ゲーム中のテキストデータはどうでしょうか?
チャットの記録が残る機能はよく見かけますね。また、
みんなが書き込める掲示板がゲーム中にあるものもあります。
こうしたデータをもっと活かすことはできないか?
と、私は考えます。
例えば、プレイヤーがゲームの記録を文字として残しやすい環境を
提供することで、そのゲームの魅力や面白さを、他のプレイヤーや、
まだプレイしていない人たちに伝えることができるようになります。
こうすることで、プレイヤー同士がゲーム体験を共有したり、
新しいプレイヤーを開拓するということができたりします。
テキストデータはネット上において非常に重要なデータです。
特にそれが「物語」の形を成していれば、人から人へ伝播していく
特性を持っています。
プレイヤーが生み出すテキストデータ、これを活用することに着目すれば、
新しいゲーム文化が生まれるかもしれません。
さてWEB2.0的サービスからGAME2.0を考えてみましたが、どうでしたか?
なにか新しいゲームのヒントは得られましたでしょうか?
私はWEB2.0的サービスからは類推できないタイプの「データ」が、
ゲームにはあると思っています。
それはゲーム内で流通する貨幣、アイテムなどの、ゲームが
「生活圏たるゆえんになる」データです。
こうしたデータは、ゲーム内だけでなく、ゲーム外のリアルな
生活にも影響を及ぼします。なぜなら、それらはプレイヤーの所有する
財産として、認知されるからです。
ゲーム内での詐欺や強盗が問題になるのは、プレイヤーがそのデータを
財産だと感じているからなんですね。
生活上の財産として価値があると認めるがゆえに、ゲーム内のデータの
所有権に執着を持つわけです。
これはなにもネットRPGだけのことを言っているのではなく、
短時間で終わるゲームでも、あるデータが蓄積されたデータとして
残るのであれば、それはプレイヤーの生活の一部として組み込まれていく、
と考えます。
裁判まで起こされるゲーム内の「データ」、これを制している
ゲーム企業は、ゲーム業界で非常に大きな影響力を持っていくでしょう。

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