ゲームデザインのレバレッジ

 

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私はよく、ゲームの「レバレッジ」というものを考えます。


 レバレッジとは「てこ」のことです。

 てこは力点、支点、作用点という考え方で重いものを少ない力で動かす
という、力学に出てくる道具ですね。

また、私はゲームの「シナジー効果」ということも、よく考えます。

 シナジー効果とは、相乗効果のことですね。

 相乗効果とは、例えば車は、車輪とパワー伝達装置、エンジン等が
組み合わさって出来ていますが、その個々が持つ力が1だとしても、
組み合わせ方によっては、個々の力の総数以上の力を出すことが
できるんです。


 簡単に言うと、力は組み合わせによって、総和ではなく、
相乗(かけあわせ)の力が得られることがある、ということです。


 こういう視点から考えると、ゲームにどういう変化があるかというと。


 まず、数が作れるので、ゲームが豊かになります。

 それから、コストが安く済む。

 作る時間が少なくて済む。

 ゆえに、質を上げることができる。

 こういった効果が得られるわけです。


 ちょっと概念的ですか?
 はい、ではもっと具体的に説明しましょう。


 昔のゲームによく出てきたんですが、「色違いの敵」という
ものがありましたよね?


 姿かたちは同じなんだけど、色だけ違ってて、赤と黒とか、
黄色と黒みたいな毒々しい色をした敵は強かったりとか。

 強そうな色の敵は、やけにヒットポイントがあったりとか。


 また、「色違いのアイテム」なんてのもよくありましたよね。
 色の違いと、そのアイテムの持っている数値パラメータの違いで
アイテムのバリエーションが作られていました。


 これ、非常に制作コストが安く済むわけです。
 時間もそうかからない。


 絵自体は同じで、パレットと呼ばれる色のデータだけを差し替えて
いるだけなんですね。

 だから、絵を作ったら、あとは配色を変えて、アイテムを量産
できるわけです。


 ここで、グラフィックがすべて描かれている方が優れているのでは
ないのか? と思う人もいるかもしれませんが、必ずしもそうではないん
です。

 ゲーム開発は限られた時間で作られますから、そのグラフィックを
すべて描く時間を節約した分、ゲームの中身に時間をかける、そういう
配慮も必要なんですね。


 そういう時間配分の配慮が、ゲーム全体のバランス、ひいては
ゲームの面白さを全然違うものにする。


 ここにゲームデザインのレバレッジがあったりします。


●では、ゲームデザインの相乗効果とは?

 これはいろいろあると思うのですが、私が一番に思いつくのは、
「組み合わせ」です。


 例えば、「スタークラフト」というRTSは、3つの種族がいるわけですが、
2人でゲームを遊ぶ場合、この3つの種族の対戦の組み合わせは3×3で
9つあるわけです。

 要するに9つのバリエーションで対戦を遊ぶことができるということですね。


 そしてさらに、このゲームは8人まで同時に遊ぶことができますから、
6000通り以上の対戦パターンがあります。


 実際には、人ごとの戦略の違いや、プレイのゆらぎ、間、タイミング、
熟練度など、さまざまな要因が絡まってきますから、この数値だけで
「組み合わせによる相乗の具合」を出すことは無意味です。

 また、想定される状況の数の多さが、必ずしも面白いゲームに繋がる
わけでもありません。

 これが面白さに繋がるには、ゲームを面白くするポイントを
つかんでおかなければならない。

 

 では、なにを「相乗」すると面白さが相乗効果で面白くなるのか?

 それには、「ある視点」が必要です。

 

 単なる物量が面白さに直接繋がるわけではない。

 組み合わせによる状況の多様さが面白さに直接繋がるわけではない。

 では、どういう視点を持てばいいのか?

 

 それは「感情」という視点なんです。

 

 ここから先をあまり詳しく書くと「セコンド・メソッド」を持っている
人に怒られるので詳しくは書けませんが、「感情」を刺激する「状況」が
多ければ、それは面白さに繋がっていきます。


 また、感情をどれだけ大きく揺らせるか? この取り組みも、面白さに
繋がっていきます。


 「感情」を刺激する確証を得た上での、「物量」「状況の多様さ」は、
面白さの相乗効果がかかるわけなんですね。

 面白さが加速するわけです。

 面白さが加速すると、正座でゲームをしていた人が、そのポーズのまま上に
飛び跳ねたりする状況が生まれたりするわけです(笑)。

 要するに、体中で面白さを感じることができるようになる。


 この話は深いので、続きは次回で説明することにします。

 

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