ゲーム会社の社内構造

 

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●デベロッパーとメーカーの社内構造

 多くのデベロッパー(ゲーム受託開発会社)は、ほとんどの場合
会社の規模が小さく、社員数も十数人という会社ばかりです。


 組織構造としては、社長と取締役の下はすべて平社員、という形に
なっていることが多く、業界歴が伸びるにつれ、徐々に組織図が作られ、
リーダーが決まり、役職が設定され、社内ルールが決まり...という形で
会社らしくなっていくようです。

 私が最初に勤めていた会社は、個人の私物が転がっているような開発室で、
個人開発の延長で大きくなったような散らかりようでした。
 昔の「ソフトハウス」という名称がぴったりなところでしたね。


 その後何社か移りましたが、社長がどれくらい「会社」を意識しているかで、
「会社らしさ」が作られていたように思います。


 社内規則がきちんと設定されていたり、会議のルールなどが整備され、
それが社員にちゃんと意識されて守られているところは、「会社らしい」
会社です。要するにシステム化がちゃんと進んでいるんですね。


 また、やはり会社ごとに「社風」というものがあり、アットホームな
感じで仕事をする雰囲気があったり、「いいゲームを作るぞ!」という
意識がしっかりと会社内に漂っていたりと、会社ごとに違います。


 ゲーム会社に就職を希望する人は、もし余裕があれば、社内見学をさせて
もらって、「どういう社風で仕事がされているのか?」というところは
掴んでおきたいところです。


 まあ最初は、入るだけで精一杯なので、そういう余裕はないかも
しれませんが...。


 メーカーは、デベロッパーと違い、本当に会社会社しています。
 ちゃんと組織図があり、部長や課長、室長などの役職があり、
その職責が問われるような社則があります。


 また、社員が100人を越えるような会社が多いですから、
当然普通の会社と同じように、出世競争もあります。
 社内でちゃんと活躍し、自分をアピールできないと、自由に
ゲームを作れる立場には登っていけません。


 今いるスタークリエイターの人たちは、そういう出世競争を
くぐり抜けてこれた適性(こだわり、実力、実績、人的能力)があって、
会社の持つ大きなリソース(資金、人的資産、営業力)などを
使えるようになったわけです。


 私が一時入っていた某大手の会社は、大物クリエイター達の
一存で組織が動的に動き、開発が進み、厳重なクオリティチェックの
もと、ゲームが粛々と開発されていました。


 大物クリエイターの下には各部署の部長がおり、その下には
実作業をする開発部隊が組織され、ちゃんと上から下に伝わる
命令系統が出来上がっています。


 メーカーは大きな会社組織ですから、当然こういう組織が
編成できているんですね。


 その中で、誰が実力があるか、誰が大きな力を持っているか?
というのは、黙っていてもわかります。


 もちろん各部署の部長が上に立ってはいるのですが、
発言力という意味では、「実質的な力関係構造」が存在して、
それによって、ゲームがどう開発されていくか、誰が主導して
開発を推進していくのか、という流れが決まっていきます。


 つまり「政治的な」力関係が、各部署内にあるわけですね。
 人をまとめていくには、そうした政治力も必要になってきます。


 大きな組織にはそういう「政治的な構造」もあります。


●デベロッパーとメーカーの社内開発体制

 デベロッパーの開発体制は、ごく簡単な組織でできています。


 デベロッパーは内部ですべての職業が揃っているところばかり
ではなく、プログラマだけの会社、グラフィックだけの会社、
企画だけの会社があったりします。


 なので、社長=チームリーダーになっていて、そこから下への
指示の伝わり方は簡単なことが多いんですね。


 人数が少ないですから、意志伝達はその人のところに言って
直接伝えれば済むことが多いのです。


 ですから小さな会社は、例えばプランナーであれば自分の
意志が反映されやすいですし、プログラマであれば実力は
いりますが、自分がベストだと思う開発体制はこうです、と、
意見がしやすいです。

 

 これが徐々に各職業が1つの会社に集まり、組織化されてくると、
各部署の部長の下には各チームができてきます。
 これがメーカーへの始まりです。


 例えばプログラマなら、ツールチーム、戦闘システムチーム、
フィールドシステムチームなど。


 グラフィッカーなら、キャラクタモデルチーム、2Dチーム、
フィールドチーム、小物チームなど。


 各チームに分け、そのチームにリーダーを設定することで、
チーム管理をする人の負担が減ります。


 負担が減るということは、1つの部分のクオリティアップに
集中できるということですから、質が上がるんですね。

 

 メーカーはこうした「組織化」が進んだ会社であり、
高いクオリティを持った商品、規模の大きな商品を作ることが
できるようになっています。


 ただし、「自分の望むようなゲームを作りたい」と考えた場合は、
結局自分の声を上に届かせるには多くの人を納得させるような
働きや意見がないといけなくなります。


 てっとり早いのはピラミッド構造の上に近いところに行って、
聞こえるところで発言することです。


 一番いいのは、「一番上」に自分がなることですが、
それには大勢のライバルを意識しながら、実力をつけていくことで
上を目指す必要があります。
 ここでもまた、政治的な力が必要になってきます。

 

 「じゃあデベロッパーとメーカー、どちらに入ったほうがいいんだろう?」


 という疑問が出てくる人もいると思いますが、
最終的には、「あなたは何をつくりたいのか?」という問いへの
答えが必要になってきます。


 小さくてもキツくても、給料が安くてもいいから自分のモノを作りたい、
というのであれば、デベロップ会社に入るほうがいいでしょう。


 よい開発環境で、それなりの給料をもらえてゲームに関わることが
できればよい、もしくは大規模なゲームが作りたい、出世競争してでも
大規模なゲームを作れるようになりたい、というのであれば、
大手を目指すのがいいと思います。


 ただ、それだけが道ではない、というのも、付け加えておきますね。


 完全に自分の色に染まったゲームを作りたい! というので
あれば、完全個人で作る道もあります。


 また、比較的時間が自由になる普通の会社に勤めて、趣味的に
ゲームを作りたい、というのであれば、ゲーム会社に就職する
必要はありません。


 自分で会社を作るという手もあります。
 時間はかかりますし、苦労も大きいでしょうけども、会社自体を
自分のカラーにすることができます。


 

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