新ゲーム業界人ができていなければいけない基本

 

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このことは、あまりぐだぐだと言いたくはないのですが...。


 私の知人のプランナーが「いつも怒っている」ことがあります。


 それは、プランナーというか、社会人になりたての人に「早く身につけて欲しい」
スキルというものがあって、なかなかそれを分かってくれないので、怒っている
というわけです。

 彼は、


 「何回言ってもわからないし、覚える氣があるのかすらわからない!」


 と、怒っています。

 そして激を飛ばしています。


 まあ、新社会人は「新」社会人なわけですから、そういう面もあって
仕方ない、とは思います。


 ただ、その私の知人や、MTJゲームデザイナーズスクールのMTJさんも
言っているように、最近は「最低レベルの常識を備えていない人が多い」のです。


 これは、今ゲーム業界に入りたい、ゲームを作りたい、と考えている学生の
あなたには、心得ていて欲しいことです。


 逆に言うと、今から話すことが欠けていると、ゲーム業界に入る以前に、
社会に入るのにすら苦労すると思います。


 以下の項目を読んで、


「自分はやばい!」


 と思ったあなたは、社会人になる前に、ぜひ自分の「基礎力」を補って
おいてください。


●礼儀

 礼儀とは、相手のことを慮(おもんばか)る、つまり配慮することが
形式化したものです。


 「礼儀がなってない」「失礼だ」と言われるのは、そういう、相手に
対する配慮が欠けていたときに言われることです。


 相手の氣を悪くすることを言う、相手の都合を考えない行動をする、
自己中心的な言動を平気でする、相手に敬意を払わない、おおまかに言うと、
そういう行動が人の感情を逆撫でして、トラブルのもとになります。


 こういうタイプの人は、いかにスキルがあろうとも、トラブルによって
仕事の遅延や人間関係の悪化を引き起こしますから、嫌がる人が多く、
結果的に「干される」ことが多くなります。


 つまり礼儀がないことは、結局自分に跳ね返ってくるのです。

 他人は自分の鏡、世間は自分の鏡と言われますが、それは自分の行動に
よって、他人、世間の対応が変わるので、そう言われるわけですね。

 

その人の言動が、その人への扱いを決めるわけです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 礼儀について改善したほうがよいことは挙げ出せばきりがないですが、
少し書いてみましょう。


・挨拶をしない → 敬意を払っていない態度として映り、評価が下がります

・挨拶が適当 → 同上

・呼んでも返事がない → 同上

・相手のほうを向いて話さない → 同上

・タメ口を叩く → 同上

・礼ができない → 同上

・会釈ができない → 無愛想に映ります

・ナマ返事をする → 態度は、言葉よりもよくその人の考えを伝えます

・敬意の念を持たない → 人に敬意を払わないと、同じ扱いが返ってきます

・失礼なことを言う → トラブルのもとになります

・陰口を叩く → 必ず回りまわって本人に伝わります


 礼儀は社会常識と重なる部分も多いです。


 どんな場所であれ、誰であれ、人には敬意を払う。


 それができない「失礼な人」は、疎まれる、嫌われるのが、世間です。


●社会常識

 社会常識となんでしょうか?

 これは、基本雑学であり、「知っていて当たり前」の知識です。

 この社会常識を知っていることによって、仕事の進行がスムーズに
なり、コミュニケーションが潤滑になります。

 共通認識があることは、それだけいちいち教える手間が省けると
いうことなんですね。


 もちろん新社会人は、社会常識について知らないことが多いです。

 社会に出たばかりですからね。


「借りたものは返す」

「清潔な服装が好印象を与える」

「積極的な態度が評価を上げる」

「努力をする人が認められる」

「人の嫌がることはしない」


 こういうことは、社会人になる前に覚えることができますが、
社会人になってから初めて知ることもありますね。


 例えば以下のようなことです。


・ホウレンソウ

 私が「ホウレンソウって知ってますか?」と、ゲーム業界の同僚に
尋ねたら、ほとんどの人は知りませんでした。

 この「ホウレンソウ」という概念は、通常のビジネスの業界では
半ば当然なのですが、ゲーム業界は若い業界なので、知らない人も
多いようです。

 しかし、この「ホウレンソウ」があるとないとでは、仕事の進み方が
全然違います。

 「ホウレンソウ」はコミュニケーションの基本なのです。


 では「ホウレンソウ」とはなにか? というと。

 

「報告・連絡・相談」の略で、ホウレンソウなんですね。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 なにか出来事があったら、誰に伝える必要があるのか?


 答え:基本的には全員です。


 なので、通常はプロジェクトごとにメーリングリスト(ML)を
用意し、スタッフに全員登録してもらいます。

 そして毎日の伝達事項は、そのMLに欠かさず流します。

 大手のゲーム会社ではまずやっていますし、かのライブドアでも、
ヒエラルキーごとにMLがあったようです。

 つまり、会社全体へのML、部署ごとのML、チームごとのML、
というようにですね。

 こうなっていると、社内での連絡事項は、すべてMLで済むわけです。


 あ、話がズレました。


 連絡・報告事項を伝えること。

 なにかがあったら、それを伝えること。

 困ったことがあったり、悩んでいることがあったら、関係者に
相談すること。


 なにか問題を発見したら、それを伝えること。


 会社は組織ですから、仕事上で起こったたいていの出来事は「共有」して、
いっしょに考えていくほうがいいわけなんですね。

(もちろんプライベートな事柄とか、重要事項は公開を慎重に考えなければ
いけませんが...)


 「聞いてないよ!」「言った!」「言ってない!」


 ...こういう言い合いってよくありますし、問題になりがちです。

 情報が流れなかったばっかりに、誰かの仕事が無駄になった、なんてことは
よくあるのです。


 また、ひとりで仕事を抱えてしまって、結局全体の作業が遅れてしまった、
ということもよくあるので、自分では抱えきれない仕事量だ、と思ったら、
すぐに上司、同僚に相談すべきです。

 それが全体のためでもあるんですね。


 ただし、「あいつの仕事のしかたは問題だ」などという、「人の能力」に
関することは、よほどひどい場合でない限り、それを判断すべき人に任せる
ことです。

 それを判断するポジションの人がいますから。


・メールの書き方

 私のところに、


「ゲームの作り方教えてください」


という一行だけのメールが来ることがあります。


 この人は小学生か中学生なのかな? と思って聞くと、それが高校生
だったり、20歳過ぎの大人だったりします(笑)。


 ネットではハンドルネームを使う習慣があったり、2ちゃんねるなどの
匿名掲示板で匿名性が当たり前な環境があったりするので、そういうふうに
送ってきてしまうのでしょうが、普通は、


「人にものを聞いたり、頼んだりするのに、名前を名乗らないの?」


 と思われます。

 ですので、少なくとも、


------------------------

○○さんへ

はじめまして、××と申します。


(内容)


宜しくお願いします。

××
メールアドレス:abc@abc.co.jp

------------------------

 とか、

------------------------

○○様

お世話になっております。
××と申します。


(内容)

宜しくお願いします。


△△株式会社 ○○事業部
××
メールアドレス:abc@abc.co.jp

------------------------

 くらいはすべきです。

 拝啓、敬具は使わないまでも。


 これも礼儀の範疇だと思いますが、これができていない人が
非常に多いです。


・人への接し方

 どう接すればどう思われるか。

 これを知っておくのも、社会常識の一部です。


 例えば、「困ったちゃん」がよくやりがちなのが、以下のような
ことです。

 それをやるとどうなるのか? も書いてみました。


・相手の都合を考えない → あなたの都合も考えられなくなります

・自慢ばかりする → 誰も認めないうえ、呆れられる原因になります

・相手の意見を考慮しない → あなたの意見も考慮されなくなります

・相手の価値観を認めない → よほどひどい価値観でない限りその人の自由。
また、価値観と人格をごっちゃに考えてはいけません

・他人のことはどうでもよいと考えている → いざというときに役に立たないと
思われます


 また、学生の頃というのは、上下関係についてはけっこう緩い部分があります。

 クラブ活動をしていればまだヒエラルキー(階層関係)がありますが、
ゲーム系は文科系ですから、そういう関係性を知っている人は少ない傾向に
あるようです。


 しかし社会に出ると、上下関係の「幅」は大きくなりますし、ポジションと
いうものもあります。

 つまり自分の立ち位置です。


 上下関係というのは、主従の関係と考えがちですが、それだけではなく、
「責任関係」でもあるんです。

 部下は、全体の責任を負う必要がない代わりに、上司の言うことに従って
行動する責任がある。


 つまり自分の仕事には責任を追わないといけないわけです。


 上司は、部下が負う個々の作業の進行の責任を負っています。

 だから部下に仕事をスムーズに進めてもらうように、指導する必要がある。


 要するに、負っている責任によって、上下が決まるわけなんですね。


 「自分の立ち位置」を全体から俯瞰して見ることで、自分の言動の意味や、
自分が持っている責任を把握することができます。


 そうすれば人と接するときに「困ったちゃん」な発言をしないで済みます。


●応用力

 応用力がないと、人に言われたことをそのままやるだけになってしまって、
「あいつは自分で考えて出来ないのか?」ということになってしまいます。

 「ここをこう直すといいよ」と言われても、そこを言われた通りに
直すだけで、それプラスアルファがないと、成長がありません。

 無論、成長のない人などいないのですが、問題なのは成長スピードです。


 応用力をつけるには、まず最初に「問題を認識する」ことです。

 問題がなんなのかがわからなければ、改善もないからです。

 問題を見つけるには、自分よりスキルのある人を参考にすること。

 自分が作ったものと、その人が作ったものの「違い」から、問題を
発見するわけです。


 改善を多くやればやるほど、そのパターンが見えてきますから、
「この問題の対処はこの改善のやり方でできそうだな」と、問題を
見るだけでわかるようになるんですね。


 それから、応用力は「類推能力」でもあります。

 飛行機は最初、鳥が飛ぶのを見て、それを参考に組み立てられました。

 それと同じように、似たようなものがあれば、なんでも応用はできます。


 他業種の企画書を参考に、ゲーム企画書を作ることができます。

 C言語を使った経験から、JavaやPerl、phpを使うことができます。

 ヒットジャンルの方法論を応用して、別ジャンルでヒットを作れるわけです。


 類推ができるようになれば、新しい挑戦に、既に経験した内容を当てはめる
ことができるので、モノにするスピードが全然違ってきます。


 そして応用のパターンがわかってしまえば、どんな物事にでも対応できる、
という自信もついてくるんですね。


 新社会人は、まず圧倒的に「仕事をこなした数」が足りなくて、パターンを
見出す以前の問題ですから、とにかく問題を多く認識すること、そしてそれを
もとに仕事を多くこなすことです。


●率先力

 最後に、率先力です。


 ゲーム会社に勤めている人は、当然ですが、サラリーマンです。

 サラリーマンは基本的に、どんなに働いても、働かなくても、もらえる給料は
同じです。

 ゲーム業界は、一部の大手を除いてほとんどの会社で残業代は支給しません。

 ボーナスがない会社も多いです。

 なおさら、どんなに働いても、その対価は一定なわけです。


 お金のために働くなら、これほど効率の悪い業界はないです。

 だからサラリーマンの中には、「あまり仕事が回ってこないように立ち回ろう」
という人もいます。


 しかし。

 だからといって、「なんとなく仕事をこなす」「給料分だけ仕事をする」のは、
あなたにとって「損」だと、はっきり言っておきます。


 時間は戻ってきませんから、その「怠惰」のツケは、いずれ、仕事がない、
能力がない、評価されない、というように、自分の身に降りかかってきます。

 今、対価が少ないからと仕事をしないのではなく、先を見据えて、自分の
ために、自分を磨き上げるために、仕事をすることをお薦めします。


 最初に頑張っておいたほうが、あとあと楽なのは、いうまでもないです。


 自分を磨くためにはどうするか?

 それには、積極的に仕事を引き受けることです。


 率先して、仕事を引き受けることです。

 「この仕事してくれる人?」と言われたら、一番最初に手を挙げることです。

 自分が担当している仕事を、家に帰ってもやり続けることです。


 それは、あなたのためなんですよ。

 自分を磨く機会を手に入れるわけですから。


 さらに、積極的であれば、評価もうなぎのぼりに上がります。

 考えれば当たり前なのですが、給料が少ないと文句を言う人よりも、給料が
少なくても逆に仕事をたくさんする人のほうが、給料が早く上がります。


 10を頼まれたら、12を返す。


 そのつもりで仕事をしてみてください。

 必ず、あなたは抜きん出た存在になりますよ。


 

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