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先ほど出てきた「無料オファー」ですが、これもマーケティングでは
基本となるものです。


 オファーとは、提供物という意味です。

 つまり無料オファーとは、無料で配るものですね。

 なぜ、こういう無料オファーを用意するかというと...。


 人はいきなり有料の商品を売り込まれるのは苦手です。

 たとえば洋服を買いに行って「これはどうですか? どうですか?」
と、しつこく店員に話しかけられた経験があると思いますが、
あれは、非常にウザいですよね。


 もうあの洋服屋には二度といくか! と思わせるほど。


 ああいう店は店員がお客をどんどん「殺している」ようなものです。


 でも、お客は商品には興味があるわけです。

 だから店に入ったわけですから。


 でも、売り込まれなくても、その店で買わない場合がある。

 さっきの洋服屋はそれをどうにかしようとして、売り込んで失敗して
いたわけです。

 この場合、どうすれば、お客はその店で洋服を買うのでしょうか?

 

 それは「判断基準」を持った場合です。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 このジャンパーは皮製で、皮はノルウェーの有名な老舗の
皮ジャン専門店が作ったものですよ、という情報が、もしそのジャンパーの
説明書きにあったりすれば、どうでしょう?


もしくは、店員がその説明を目立つようにポップに書いて、革ジャンの
近くに貼っていたら?


 買うための判断基準になりますよね?

 「これ、いいかも」と、買う可能性が上がるわけです。

 もしくは、その説明を別の服と比較して、こっちがいいなと買うかも
しれない。

 この「判断基準」になるポップ。

 大事ですよね?


 無料オファーも、これと同じなんです。

 判断基準を与えるものなんですね。


 デパ地下にいくと、無料の試食コーナーがありますよね。

 あれも、無料オファーです。

 実際に食べてもらって、判断基準を持ってもらうわけです。


 化粧品やドリンク、薬などの試供品も無料オファーです。

 実際に使ってもらって、確かめてもらうわけですね。


 映画の無料オファーはなんでしょう?

 予告編ですね。

 予告編が面白そうだったら、見に行きますね。


 ではゲームではどうでしょう?

 そう、「無料のデモ版」というものがあります。

 実際に遊んでもらって、その面白さを判断してもらうわけです。


 私は昔、PCの「エイジ・オブ・エンパイア」というRTSの
デモ版をなんとなく遊んでいたのですが、これがすごく長く遊べて、
しかもすごく完成度が高い。


 速攻、友達に紹介して、「確かにこれ、面白いよ!」と、友達と
盛り上がって、発売日に買った記憶があります。


 「エイジ・オブ・エンパイア」はシリーズ累計で800万本
販売しているゲームですが、あのデモ版の効果は、かなり大きかったと
思います。


 実は、デモ版で遊んで面白かった、店頭のデモビデオを見て
面白そうだったので買った人は、けっこう多いんです。


 無料なので、人にコピーして遊んでもらってもいいですからね。

 友達にも紹介しやすいわけです。


 カプコンも、「バイオハザード」をプレプレクラブ(だったと
思います)で、デモ版を配っていました。

 そこでハマって買った人は多かったようです。


 ただコンシューマの場合は、そういうCDを配るのにコストが
けっこうかかるので、配るのに限界があります。


 PCのゲームであれば、ダウンロードしてもらえばいいだけなので、
コストは0なんですけども。


 最近はそういうのもあって、FLASHでコンシューマ版のデモを
作ったりしていたりしますね。


 ということで、1000万本ゲームにも、無料オファーは必須。


 前回紹介した1000万本前後売れているゲーム群も、この
無料オファーの提供を惜しまなかったところが多いです。


 ゲームの場合、デモ版を作るのはけっこうコストがかかるんですね。

 デモ版といっても、バグはなくさないといけないし、デモ版用の
処理、フィーチャーを入れる必要がある。

 ゲームバランスに関しても、きっちりと組む必要がある。


 開発側としては、最後まで一気にやらせてくれよ! という感じだと
思います(笑)。


 でもゲームがたくさん売れて欲しい! と思うのであれば、この
デモ版は非常に重要なんです。


 極端に言うと、デモ版のほうが、完全版よりもきっちりと面白く
なければいけない。


 デモ版がガタガタだと、「なんだ、こんなもんか」と思われて、
評価がガクーーーッと下がってしまい、ぜんぜん売れなくなってしまい
ますからね。


 なるべく多くの人にデモ版をプレイしてもらって、しかもそのデモ版は
出し惜しみせず、面白さの核心が入っていること。


 デモ版で、プレイヤーが「なんだこの面白いゲームは!」と、驚愕し、
興奮する状態に持っていくこと。


 この続きを絶対にやりたい! と思わせること。

 発売日に絶対に買う! と思わせること。


 これが爆発的にゲームを売るために必要です。


●情報の投下

 さて無料オファーなどでハウスリストが集まったら、そのリストに
対して、情報を定期的に流していきます。


 定期的に流すのは、「ザイオン効果」を狙うためです。


 ザイオン効果とはなにか? というと、人は、単純に接触回数が
多い人に対して、親密さを感じるようになる、という効果です。


 メルマガで何度も接触することで、親密さを上げる効果を狙うわけです。

 で、それがなんになるのか、というと、「購入しやすく」なります。


 なぜか?

 それは、あなたも実感しているはずなのですが、


「嫌な人からはモノを買わない」


ですよね?

 逆に、


「好きな人からだったらモノを買う」


わけです。

 友人がやってる店と、同じモノを売ってる店とでは、それはやはり友人の
店で買うわけです。


 友人が薦めるものを買ったりね。

 もっといくと、その友人が「いいよ!」と言うモノなら、なんでも買う、
みたいな状態にもなるわけです。


 ちょっといやらしいかもしれませんが、そういう効果があります。


 で、流す情報はなにがいいかというと、またさきほどの「判断基準」です。


 それから、単に接触するということだけを果たすのであれば、開発中の
様子とか、どれくらいできていて、完成率37%とか、そういうのを伝えて
いくといいです。


 単に開発に2年かかりました! というのより、開発の様子を一緒に追って
きたほうが、「すげえ苦労して作ってるんだなあ~~!!」という実感が
ありますよね?


 開発中に新しい要素が盛り込まれました! 開発陣の中で非常に好感触で、
開発が盛り上がってます! みたいなこと実況があると、その要素に興味も
持つわけです。


 「どれくらい面白いんだ!? うおお~~~!」


と。

 もうやってみたくなるわけですよ。

 で、たまにデモ版が出てきて、プレイしてみて実感したりね。

 RPGだとこういうことはできませんが。


 このように情報は、発売日までにまんべんなく提供していくのがベストです。


 で、発売前はちゃんとウィンドウズ95の発売日みたいに、カウントダウン
すると。


 「セコンドメソッド・カウントダウン」です。


 TVCMや雑誌広告は発売日の一週間前から流す、というのが業界のセオリーっぽい
ですが、あれは発売のシグナルにしかなってません。


 購買率を高めるというよりも、あらかじめ買おうと思ってた人たちに
「発売するよ」と知らせるくらいしか効果がないです。


 情報は発売日までにまんべんなく流す!


 何度も書きますが、これがベストです。


●テスト

 さて、1000万本ゲームのマーケティングの大枠を書いてきましたが、
実際には、順調に事が運ぶ確率は、低いです。

 はっきりいって。

 やってみただけ効果があるとは思いますけどね。


 実際、一番難しいのは、「本当に面白いゲームを作る部分」です。

 マーケティングは、勉強さえすれば誰でもできます。

 今まで書いてきた流れを見れば、だいたいなにをやればいいか、あなたも
わかりましたよね?

 マーケティングのそれぞれのパーツというものはしごく単純で、作業的です。

 だからこんなのは誰でもできます。

 不断の努力があればいいんです。


 難しいのは、面白さを作ること。


 デモ版がしょぼくて面白くなければ、期待値はドン! と下がってしまいます。

 だからここは絶対に手を抜けないんです。

 特にゲームは、実際に遊んでみて感触がじかにわかる。


 ゲーム販売のマーケティングは、優れたゲームがあってのものです。


 なので、私は「メガヒットゲームを作るためのゲームデザインパターン」や、
http://www.n2gdl.net/bookshop/gdpattern/index.html

「セコンドメソッド」、「宮本茂論」、「GameDesignTips48」などと書いてきたわけです。

 今販売している教材って、ゲームデザインに関するものが一番多いし、
内容が濃いと思います。

 それだけ、ゲームデザインは奥が深い。


 ただ、ゲームを面白くするための根本の作業というのは、本来は1つだけです。

 テクニックや知識がなくても、これだけをやっていれば面白いゲームができる
作業があります。


 それは、


テストをしまくる
~~~~~~~~~~~~~~~~


ことです。

 実際に作り、それが面白くなるまで作りこむ。

 小さな規模の段階で、プレイヤーの「感情」を実現することが確認できるまで、
とにかくテストをしまくる。

 これを、することができれば、面白さは極まっていくと思います。


 今の業界は、とにかく手堅く、「お約束」ばかり重視してて、要するに過去の
栄光をずるずるとひきずって、延命処置をしているようなものです。

 だから、新しいキラータイトルというものが出てこない。

 当たり前です。


 任天堂は、いつも新しいものを出してきて、必ずと言っていいほど成功して
いますが、あれは運なのではなく、ちゃんとテストをしまくって、面白く
なるまで作りこんでいるんです。


 面白さを実現してから、販売しているんです。


 だから面白さが保証されている。

 ゲームが絶対的に保証しなければいけないのは、面白さなんですよ。

 見た目や造りのクオリティじゃなくて。


 だから、これからバカ売れするゲームを作りたい! と思っているあなたには、
テストをしまくることをお薦めします。


 もちろんテクニックや知識があれば、面白いゲームができあがるまでの期間は
短縮されると思います。


 教材なり、メルマガなり、私が公開している知識をぜひ活用してください。

 出し惜しみはしていませんから。


 ということで、1000万本マーケティングでした。


■2・プログラム試験に受かるには?

 さて、今回は1節で終わろうと思っていたのですが、読者の山田さんから
質問を頂きました。


「どうもこんにちは

会社のプログラマー採用試験に受かるには

どれくらいの腕が必要なのですか?」


 非常にシンプルな質問です(笑)。

 どのくらいの腕が必要か...というと、1つ、ゲームが作れるくらいの腕前です。


 作ったゲームを持ってきて、それが評価されて採用、となることは多いです。

 あと作ったゲームはソースがけっこう判断材料になります。


 おかしなプログラムの組み方をしていないか? というのもありますが、
プログラムの基本をちゃんと把握したうえで、ゲームを組んでいるのか? と
いうところが見られますね。


 クラスの設計とか、番兵がちゃんとあるかとか、グローバル変数の扱いは...
とか、いろいろありますが、基礎ができていて、実戦に耐えうるか? という
ところを判断されます。

 ゲーム業界は新人を教育するヒマがない業界なので、研修などはありません。

 だから即、実戦投入して使えるのか、というところが見られることが多いです。


 あと、性格や意欲の高さです。

 マナーとか、返事をするとか、そういうのはあって当たり前で、どれだけ
勉強する意欲があり、仕事をきっちりこなそうとする意志があるのか。

 責任感の問題でもあります。


 まあ、完全無欠は望むべくもないので、採用の判断基準は会社によって
まちまちです。

 ただ上に述べたようなことがちゃんと満たされていれば、まず採用される
でしょう。


 ということで、プログラマの採用についてでした。


 

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