企画はどうすれば通るのか?

 

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率直な「プランナーの悩み」として


企画書はどうすれば通るのか?


という問題があります。

 書いた企画が「ほう、これ、面白いじゃないの」と、企画会議で承認されれば、
晴れてあなたの考えたゲームの開発がスタートし、順調に進めば市場に出ることになる。

 これほど嬉しいことはないですね。

 これは自慢でもなんでもないのですが、私自身ある時期から「企画が通らなかった」と
いうことはほぼなくなりました。

 出すと、始めからすんなりと企画が通りました。


 いや、企画コンペとかで、数を作って出す場合は、そりゃ通らなかったのも
ありますよ。

 ただ、出した企画のうち必ず1つは通っていました。

 一番いいのが選ばれていたということです。


 ではなぜ、企画が通るのが当たり前の状態になったのか?

 

 これは、私が「ある戦略」のもとに、企画書を書いていたからです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 どういう企画書を書けば、まず間違いなく「これ、面白そう」と思われるかは、
もう明確なんです。

 当たり前に「面白そう」と思われる。

 では、その戦略とはいったいどういうものなのか?


 それをここでシェアしましょう。


 「企画書を通す」戦略のうち、主要な3つの要素をここで公開します。


●1・わかりやすく書く

 わかりやすく書く、とはどういうことだと思いますか?

 実際にどう書けば、わかりやすくなると思います?

 ここがわからないと、企画書を書いても結局面白さが伝わらずに
終わってしまいます。


 人に伝えることはなんでもそうなんですが、自分の伝えたいことは
あまさず伝える必要がある。

 メラビアンの法則によると、言葉は7%しか聞き手に影響を与えないので、
実際にはプレゼンテーションによって、残りの影響力である、口調(38%)、
身振り(55%)を使い、よりわかりやすくする必要があります。

 なので通常は、企画会議でスタッフと対面し、口調と身振りを意識して割と
大げさに説明すると、企画が通る確率がかなり上がります。

 聞き手が注目するようになるからです。


 もちろん、企画書自体、わかりやすくする必要があるわけですが、
極端に言うと口頭での説明がうまければ、企画書はペラ1枚でもいいわけです。

 まあこれは練習が必要なわけですが、普段からスピーカーと言われる人の
講演に行ってみたり、ラッパーの身振りを真似してみるとか、そういう
ことをしていると上達します。

 お金はかかりますが、話し方講座なんてのもあります。


 企画書を先方に提出したりして、書面だけで意図を伝えなければならない
場合は、企画書をできるだけ「シンプル」にする必要があります。

 人は複雑なものを見ようとしないし、わからない言葉がひとつでもあると、
見る氣をだんだんと失ってくるからです。

 「わからない言葉」は、企画書をまんべんなくチェックして、ひとつも
いれたらダメです。

 かの宮本茂さんも、「ゲーム業界用語すら入れるな」と言っています。

 業界のお約束とか、そういうのすら、説明の対象となるということです。

 専門用語が入っていると、ゲームに柔軟性がなくなるということもあります。

 「すれた企画書」は、マンネリになるんですよ。


 シンプルにする戦略ですが、2つあります。


1・紙芝居のようにする

 図に対してキャプションを入れ、それを漫画か紙芝居のようにして伝えます。

 これが一番わかりやすい形です。

 で、私がずっと言っていることですが、企画でゲームシステムの説明を中心に
持ってきたらダメ。

 ストーリーの説明を中心にするのは論外。


 ではなにを中心にすればいいのか?

 それは、


 ゲームをプレイしたプレイヤーが、どう感情を動かされるのか?


 というところを、説明するんです。


 だいぶ前に、サイトにもありますが、おばけ屋敷の特集記事を書いたことが
ありましたね。


 おばけの配置とか、順路を書いても、恐そうとは思わないんです。

 それは作り手の視点です。

 どんなところでどんなおばけがどんなことをしてくるのか、お客はそれが
氣になるし、恐いんです。


 プレイヤーの視点で企画書を書き、聞き手をプレイヤー視点にすることです。


2・簡潔にする

 簡潔さの例と言えば、高橋メソッド。

高橋メソッド
http://www.rubycolor.org/takahashi/takahashi/img0.html


 これはプレゼンの手法の1つですが、とにかくわかりやすい。

 わかりやすいことだけに特化していると言ってもいい。

 笑えるほどわかりやすいです(笑)。


 先の紙芝居とも重なりますが、どんどんと進んで、ストーリーが
できているような構成になる。

 このゲームをプレイすると、どんなことが起こって、どんな期待が
あって、どんなことに緊張するのか、驚くのか、ハマるのか...それを、
ストーリーでつづる。


 こうすることで、企画書の核心部分を確実に伝えることができます。


 以上が企画書をシンプルにする2つの戦略です。


●2・企画書を面白く見せる流れ

 先に、ゲーム内容をストーリーで伝えることを話しましたが、
ストーリーには流れがあります。

 ストーリーが面白く感じられる流れが。

 企画書にも同様に、面白い企画書の流れがあるわけです。

 これを知ることが、企画書は格段に面白くなります。


 では、その流れとはどういうものか?


 それは、ハリウッド映画の流れです。

 ハリウッドのシナリオ・ライティングは、どんなストーリーであっても、
必ず1つのセオリーを踏襲して書かれています。


 それは、「3幕構成」と呼ばれます。

 どういう3幕かというと、

 

1・序盤・誘引

2・中盤・期待

3・終盤・満足

 

この3つの要素で構成されているんですね。

 で、まずはコピーによって、誘引する。
 どんなゲームなのか? どんな面白さがあるのか?

 次に、どんな面白さがあるのか、ゲームの特徴を書く。

 プレイヤーをどんな気持ちにさせるのか?

 プレイヤーはどんなふうにハマるのか?

 そして最後に、それをどう実現するのかを書きます。


 で、この説明は、ただ根拠もなく「できる」と叫び続けるのでは
もちろん納得してもらえない。


1・問題の提示

2・解決できる理由・根拠

3・解決方法の提示


 こういう論理的解決手段の流れも、盛り込んでいく必要があります。

 こうしてはじめて、面白く、実現可能だと納得いく企画書ができる
わけです。

 

●3・企画内容に「粘り」を持たせる

 さて、企画書の表層的な部分を詰めてきましたが、最後は肝心の企画内容に
ついて。


 企画書は書面の内容や説明ももちろんですが、企画自体が可能性を秘めて
いなくてはいけない。


 では、どうすれば可能性を感じる企画書になるのか?

 どうすれは面白い企画を考えられるのか?


 そのヒントを1つ書くとするならば。

 

 プレイに「粘り」を持たせることです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 人を引きつけて離さないのが、「粘り」です。

 分かりやすく言うと、


「続きをやりたい」

「続きを見たい」


という内容にすることです。


・宮本茂さんは「粘り」を持つゲームシステムを発明しました。


・ゲームプレイにおける「攻略」とは、最高級の粘りです。


・物語も「粘り」です。ゲームはプレイそのものが物語になります。

 

 では、具体的にどうすれば「粘り」が生まれるのか?

 

 私が知っている手法は、あらかた「セコンド・メソッド」や「宮本茂論」で
説明しているので、これ以上ないという説明、詳細が欲しい方は、そちらを
参照してください。
http://www.n2gdl.net/bookshop/tips/


 この「粘り」は、ゲームだけでなく、小説も、映画も、あとエンタテインメントと
呼ばれるたぐいのもの、例えばマジックなど、すべてこの「粘り」があればあるほど、
面白いと思われます。


 エンタメだけでなく、ビジネスにおいてもそうです。

 人を引きつけてやまない商品は「粘り」がある。


 根は1つなんですよね。

 結局、相手をするのは「人」ですから、人を攻略すればよい。


 いい企画書を書くためには、人を研究してください。

 人を観察してください。

 自分の「感情」を観察してください。

 

 ということで、通る企画書の作り方でした。

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