コスティキャンのゲーム論・解説(11)

 

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●ゲームトークン

 ゲームトークンとは、主人公のキャラクタであり、RTS(Real Time Stra-
tegy)やSLG(simulation game)であれば操作できる個々の個性豊かなユニッ
トのことをいいます。

 つまり、直接プレイヤーが操作できる「モノ」を指します。

 

 「じゃあ、アドベンチャーゲームでのゲームトークンは?」

 はい。私もこれは少し考えましたが、一人称視点のゲームは、ゲームトーク
ンが画面上にはありません。


 つまり、プレイヤー自身がゲームトークンであると言えます。


 通常、ゲームはすべて神の視点です。


 画面内にゲームトークンがあれば、神であるプレイヤーが、神の分身である
ゲームトークンを動かすことになります。


 しかし画面内に操作すべきゲームトークンがなく、一人称視点で操作をする
のであれば、プレイヤーは神そのものということになります。


 「シムシティ」、「ザ・タワー」は一人称視点なので、神というゲームトー
クンの代わりをあなたがするわけですね。

 

 さてコスティキャンは、「ゲームトークン」とは「資源」を管理するための
手段である、と言います。

 

 例えば「エイジ・オブ・エンパイア」(以下AOE)等のRTSでは明確で
す。

 AOEでの「資源」は4つあり、材木、石、肉、金です。


 これら「資源」を、ゲームトークンである村人に指示を与え、採取させるわ
けですね。


 そしてその「資源」を使って新しい兵士などのゲームトークンを生み出し敵
と戦わせる...。


 こういうふうに「ゲームトークン」を使って「資源」を管理して、ゲームを
進めていくわけです。

(それぞれのユニットが持っているパラメータは、管理すべき資源の一部と言
えます)

 

 さて、ゲームトークンはゲーム上、ひっじょ~~~~に! 重要です。


 それはなぜか?


 いえ、言うまでもないですが、ゲームトークンがないということはゲーム内
の「資源」を管理する「手段」がないということですから、それはゲームでは
なく、見るだけの「環境ソフト」になってしまいます。


 だからコスティキャンは、


「プレーヤーが、自分の運命を自分で決めていると感じる、つまりゲームをプ
レイしていると実感するには、ゲームトークンが不可欠なのである」


 と言うわけですね。


 さて最後にコスティキャンはゲームトークンにおいて、


「ゲームをデザインするときは、ゲームトークンの数を少なくすればするほど、
個々のゲームトークンを詳細化するように注意しなければならない。

各プレーヤーにたった1つしかトークンを与えないRPGにおいて、トークン
の機能が他に例を見ないほど細かく規定されるのは、決して偶然ではないので
ある」


 と言っています。

 これにはいくつか理由があると思うのですが、私はおそらく以下の意味で言っ
ているのではないかと思います。


▼ちょうどよく忙しくなる「管理するべき資源」の量

 プレイヤーが管理できる資源の量にはおのずと限界があり、それを超えない
よう、ゲームバランスを取らなくてはなりません。


 ゲームトークンの数が多くなれば、それだけ1つ1つに乗せる管理すべき「資
源」の量は少なくする必要があります。

 そうしないとプレイヤーが管理できる限界を超えてしまうからです。


 プレイヤーのストレスにならず、かつ適度な忙しさで「夢中になれる」だけの
管理すべき資源の量を図ることができれば、そのゲームはいいゲームバランスを
持っていると言えるでしょう。


▼ゲームトークンに対する「思い入れ」

 アクションゲームでは、キャラクタが持つアクションが多彩です。

 これは、操作するゲームトークンが1つだけなので、それだけプレイヤーが
そのトークンに集中できるようになるからですね。


 ゲームトークンに集中できるようになるということは、感情移入の度合いが
高まることに繋がります。

 

「プレーヤーが、自分の運命を自分で決めていると感じる」

 

ようになるわけです。


 では、ゲームトークンの数が多いRTSやSLGでは感情移入ができないの
か? というと、そうでもありません。


 そこは工夫のしどころです。


 例えば任天堂の「ファイアーエムブレム」は、個々のユニットにバックストー
リーやイベントを設けて、感情移入をさせることに成功しています。


 「織田信長」や「三国志」等のSLGは、部隊に「武将」というキャラクタ
の記号を乗せることで、感情移入させることに成功しています。


 コーエーの一連のSLGでは、武将が敗走して落ち延びたり、裏切ったりな
どの「人間くさい」行動を取るので、武将一人一人にさも感情があるように感
じますよね?


 単なる「戦力」としてユニットを認識させるのではなく、「過去」や「感情」
を持った人間がそこにいるのだ、という工夫をすることによって、感情移入は
促されます。


  →ゲームを分析するときには、「このゲームにおいて、プレーヤーに
   与えられるゲームトークンは何か。そのトークンの機能は何か。
   トークンが動かす資源は何か。それを面白くしている仕掛けは何か」
   という点を考えなければならない。

 

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