ワード・スピリッツ(1)

 

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●言葉の力!

 さて今回は少しコンセプトについての話を考えたいと思います。

 (コンセプトとは、ゲーム作りでいえば「ゲームの内容の方向性を
決定づける概念」を指します)。

 「ワード・スピリッツ」は、言霊(ことだま)のことです。
 言葉には非常に強い力があります。

 たとえば、もうずいぶん前ですが、世界的にある深刻な病気が
流行り出したときがありました。
 原因が判明せず、世界は恐怖に陥りました。

 で、いつまでたっても遅々として原因の究明が進みません。
 治療法がわからず、人がどんどん死んでいきます。

 少しして、その病気に名前がつけられました。
 「エイズ」という名前です。

 その名前がついてから、世界中で急速に治療法の研究が進み、
すぐに症状の原因がわかりました。

 要するに名前がついて(名詞化されて)注目を浴びやすくなり、
研究者の行動のきっかけになりやすくなった、というわけです。

 

 ゲームにおいても、このことを応用している例があります。
 まず、タイトルの「省略名」はどうなるか、という部分。

 人は短い時間でなるべく多くの言葉を伝達するために、
ドラゴンクエストを「ドラクエ」、風来のシレンなら「シレン」、
バイオハザードを「バイオ」などと略します。

 うまく語呂のいい省略名になったり、ワンフレーズで言ったり
できるタイトルが、「口に出しやすい」という点で優れています。

 口に出しやすければ、話題にのぼりやすくなりますからね。
 話題にのぼれば必然的に人々の記憶に残りやすくなります。

 

 それからこれはあまり意図したものは出ていないと思いますが、
「オンリーワン概念」というものがあります。

 これはどういうものかというと、例えば話題になったゲーム
「ICO」であれば、「手を繋ぐ」という、人のぬくもりを
感じさせる概念はほかのゲームで使われていませんし、
「塊魂」であれば、「巻き込んで大きくなる」という概念は
独特のものです。

 こういったオンリーワンな概念、ほかで使われていない概念は、
非常に人の記憶に残りやすいんですね。

 特に「ICO」のほうは、「手を繋ぐ」という人の情緒を
刺激する概念によって、人に「ぬくもりの記憶」を思い起こさせます。

 このような、人の感情や記憶を刺激するコンセプトは、非常に
優れたものと言えるでしょう。

 「ICO」については、「手を繋ぐ」という概念を、たとえば
「ハンド・イン・ハンド」などと名詞化してしまっていたなら、
もっと注目されていたかもしれません。

 

 さて今回は長くなりそうな気がするので、続きを次回に
持ち越したいと思います。

 次回は、さらに重要である、言葉の持つ強力なイメージについてです。

 

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