ゲームデザイン: 2008年12月アーカイブ

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いつも「エモーショナル・ゲームデザイン」についての

説明が主なのですが、今回はそれ以前に必要な、ゲーム

デザインの基礎項目について、シェアしたいと思います。


 一般的に、ゲームデザインを教えている海外の大学等の
学科には、ゲームデザイン=「難易度設計」と捉える
向きがあったり、シナリオの存在を前提としてゲーム
デザインを教える、いわゆる「大作傾向」の
ゲームデザインを教える向きがあったりします。


 

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ヒットするゲームデザインのために、どういうゲームをプレイすれば
いいのか。

 質問メールをいただきましたので、まずはご紹介。

 

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売れるゲームの考え方というのは、そんなに難しくありません。

 広告を出して予想できる以上に、ゲームを売るにはどうするか?

 つまり、広告で期待できる購入率以上に、ゲームを購入してもらうには、
どうしたらいいのか? ということですね。

 これを考えるわけです。


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 あなたももちろん「普通のゲーム」よりは「面白いゲーム」が作りたいと
思っているはずだと思います。

 むしろ「つまらないゲーム」は作りたくない! 「すごく面白いゲーム」が
作りたいんだ! そういう気持ちを持ってこのメルマガを読んでいるのでは
ないかと思っています。

 そういう気概はありますよね?


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 「ゲームデザインは感情のコントロールである」

 ということで、私は日々「感情」についての研究をしています。


 先日「セコンド・メソッド」を見直していたんですが、自分で
言うのもなんですが、「面白いゲームの構造」は、やはり感情に
フォーカス(焦点)を合わせていると確信しました。

 「セコンド・メソッド」は1つわずが20ページほどの資料ですが、
その中に感情のコントロールの流れを凝縮しています。

 

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1対0、9回ウラ満塁、ツーアウト、ツーストライク、
スリーボール、一打逆転のチャンス。


 この状況にはいったいなにがあるとおもいますか?

 どういう状況だと思いますか?

 間違いなく、この状況に「面白さ」が隠されていますよね?

 

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あなたは「ゲーム」はなぜ面白いと思いますか?

 これって非常に本質的な質問ですよね。


 「ゲームはなぜ面白いのか」。


 これ、非常に重要な質問です。

 黄金の質問です(以前出てきましたね)。

 

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V・A・K・O・G。


 この5つの情報取得器官を使って、人間は外界の出来事を
感じることができます。

 逆に言うと、人間はこれらでしか、情報を得ることができない。


 これらがなければ、「面白い!」を感じることはまったく
できないわけです。


 ここが「面白い!」を紐解く出発地点です。

 繰り返します。ここが「面白い!」を紐解く出発地点です。

 

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 ちょっと哲学的な質問かもしれませんが、「物事の本質」とは、
いったいどういうことを言うのでしょうか?

 「本質」とは、辞書によると、


 物事の本来の性質や姿。それなしにはその物が存在し得ない性質・要素。


 と、あります。


 では、面白いゲームの本質とは、いったいなにか?

 

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ゲームとはなにか? これにはいろいろな答えがあると思うのですが、
根本的なことを言うと、

 

「感情を刺激する媒体」

 

と言うことが出来ます。


 エンタテインメントは人々を楽しませますが、では、どういう状況が
「楽しい」のでしょうか? 

 

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私はよく、ゲームの「レバレッジ」というものを考えます。


 レバレッジとは「てこ」のことです。

 てこは力点、支点、作用点という考え方で重いものを少ない力で動かす
という、力学に出てくる道具ですね。


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 「粘る」うえに「もう一回!」という「再挑戦性」を併せ持ったゲームが、
ランダム性を使うことで作れる。


 それはいったいどういうことなのか!?

 

 はい。

 説明します。

 

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ランダム性は、ゲームがまるで日用品のように「消費」されるのを抑える。


 ランダム性に重きを置かれたゲームは、発売日にドーン! と売れて、
その後は尻すぼみ、というありがちなゲームの売れ行きのパターンを
「歩まない」、そういう傾向があります。


 ランダム性のあるゲームは、ロングヒットになる傾向が強いのです。
(これ、かなり重要です。ここで言ってしまうのがもったいないくらい)


 なぜか?


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 パズルゲームは、だいたい答えが1つです。

 そして、解法も1つであることが多い。


 その場合、一回解いてしまうと、そのパズルはもう考える必要が
なくなります。すでに答えを知っているわけですからね。

 要するに、パズルは快感の「一回性」を持っている。

 一回性とは、一度だけ起こり、その後はもう起こらない性質を言います。

 

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 ヒトラーとマザー・テレサの行動原理は、実は同じである!


 と言ったら、あなたは驚くでしょうか?

 

 実は、同じなんです。

 

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世の中は、感情の動きによって動いている。

 だから、「人の感情の動き」を発想のベースにする。

 では、感情を動かすにはどうすればいいかというと...。


 「人の感情を動かす!?」

 そうなんです...。

 

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そうなんです。

 「エモーショナル・ゲームデザイン」の特別レポートを書きましたが、「エ
モーショナル・ゲームデザイン」そのものについて説明してませんでしたね。
(レポートを買っていただいた方はもうわかっていると思いますが)


 これは私が現在、中心的に使っている発想・ゲームデザインのヒントを得る
方法でして、お分かりのように「感情(エモーション)」を中心的な概念にし
ています。

 

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●全てのゲームはダイスの下で兄弟である

「・・・あるいは明けの明星の下で、またはともかく何かの下で」


 長かった「コスティキャンのゲーム論・解説」の連載も、今回で終了です。
(5ヶ月ほど連載していましたね)

 今回は締めです。

 「ゲームの定義」と「良いゲーム・悪いゲームの見分け方」、コスティキャ
ンはこれに答えます。

 

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●「ゲーム」を魅力的なものにする他の要素:劇的な盛り上がり

 「劇的な盛り上がり」。

 これはゲームのしくみでも、かなり注目している項目です。

 というより、


「これがなければそのゲームのヒットはない!」


 それくらい重要に考えています。

 

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●「ゲーム」を魅力的なものにする他の要素:プレーヤー同士の交流

 今回のこの項目は、非常に重要です。

 ゲームがプレイされる真の目的、と言っても過言ではないと思います。


 コスティキャンはこう言います。

 

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●「ゲーム」を魅力的なものにする他の要素:感情移入

 「プレイヤーをキャラクタに感情移入させるんだ!」とは創作においてよく
聞く言葉ですが、では感情移入とはなんでしょうか?


 いまいち、定義がはっきりしませんよね?


 ということで、辞書で調べると、

 

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●「ゲーム」を魅力的なものにする他の要素:多彩な展開


 多彩な展開に関係して、「麻雀」について少し。


 「麻雀」はポピュラーなゲームの中でトップの人気があるゲームです。

 

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●「ゲーム」を魅力的なものにする他の要素:シミュレーション


 まず、シミュレーションとはなんでしょう?


 辞書で引くと、「まね、見せかけ、模擬」とあります。

 

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●「ゲーム」を魅力的なものにする他の要素:雰囲気


 ボードゲーム「モノポリー」は何か具体的なものをシミュレートしているゲー
ムではなく、単純に不動産産業の「世界観」を上乗せしたゲームです。


 単純にゲームとしてだけ見れば、非常に抽象的なゲームです。


 だから、ボードの絵柄やコマの形などを変え、SFものの雰囲気を持たせた
ゲームに仕立て上げることもできるわけですね。

 

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●資源管理

 ゲームにおいて意志決定はなにでなされるか? というと、それは「資源」
だ、とコスティキャンは言います。

 

 ここでいう資源とは、要はアイテムや各種パラメータ、管理すべきキャラク
タ等のことです。


 アクションゲームなら、プレイヤーキャラクタ、手持ちのアイテム、次のス
テージに行くために必要なアイテム等。

 

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●障害物

 障害物がなければ、プレイヤーはなにも乗り越える必要がないので、ただ漫
然と画面を眺め、なにも考えずボタンを押しているだけでエンディングを迎え
てしまいますよね?

 これじゃあ、なんのためにゲームを買ったのかわからない。

 少なくとも、ゲームとして買った意味がわからなくなる。


 乗り越えるもの、チャレンジするものがないと、ゲームには「やりがい」が
生まれない。

 

●目標

 あなたは人生に目標があったほうがいいと思いますか?

 それともないほうが自由でいいと思いますか?

 

 なんでもそうですが、目標があるとないとでは「動機」(モチベーション)
が違ってきます。

 

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●意思決定

 コスティキャンはまず、ことあるごとに「インラタクティヴ性」という言葉
がもてはやされていることに対して疑念をはさみます。


 「インタラクティヴ性」とは、要するに「双方向性」のことです。

 携帯電話で自分が話す。そうすると相手から反応が返って来る。

 それに対して自分が反応して話す。

 簡単に言うとこの「反応の応酬」が、双方向性ということですね。 

 

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●「ゲーム」には、参加者が必要である

 「そもそもゲームとはなんなのか?」の、最後の項目です。

 

 コスティキャンは言います。

 ゲームには参加者が必要である...。

 これはゲームの特性です。 

 

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●「ゲーム」は、ストーリーではない

 この定義は、私も昔、


「断じてゲームはストーリーじゃねえ! ゲームで面白いのはそこじゃねー!」


みたいな思いを抱いていたことがあるので、非常に懐かしいですね。

 

 コスティキャンも言っていますが、ゲームは映画や小説から題材をよく借り
てくるし、映画的なプロットでゲームが進行していくものが多いです。
(というかRPGはほとんどそうですね) 

 

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●「ゲームは玩具ではない」


 ゲームは「おもちゃ」ではない。
 コスティキャンは「シムシティ」のゲームデザイナー、ウィル・ライト氏が


「シムシティはゲームではなく、玩具である」


と言うことから、こう解釈します。

 

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●探検ゲーム

 パズルは解法までの手段が変わらず、静的である。

 ゲームは解法までの手段がプレイ中に変わり、動的である。


 「ゲームはパズルではない」とは、そういうことでした。


 では、純粋なゲームとは?
 ゲームデザイナーのクリス・クロフォード氏はこういっています。


「パズルの要素を全く含まないゲームがあるとすれば、ほとんど「探検」を行
 うだけのゲームがそれに相当するだろう」


 私はこれを読んだとき、「そうか!」と気づきました。

 自分が「ゲームにしかない楽しさ」と思ったものは、実はここにあったんだ!
と。

 

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SSV = Sex, Speed, Violenceの略
 本能的快楽3要素。

●VIOLENCE

 SSVの最後である今回は、「VIOLENCE」です。

 バイオレンスとは、「暴力」のことです。

 

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SSV = Sex, Speed, Violenceの略
 本能的快楽3要素。

●SPEED

 今回はSSVの真中の「S」、SPEEDです。

 人は動くものを目で追う性質があります。

 止まっているものより動いているものの方に意識がいくのは、生物全体で共
通する性質です。

 「敵」を察知して素早く逃げたり、「獲物」を捕らえるためにその動きをつ
ぶさに観察したりと、そういう目的で動くものに対して注意を払うようになっ
たと言われています。DNAに刻まれた本能ですね。

 

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 SSV = Sex, Speed, Violenceの略

●SEX

 今回はSSVのはじめの「S」、SEXに関する話です。

 この話は恥ずかしいのであまり大声で主張したくないですが...(笑)。

 本能的快楽の中で、「性的本能」の及ぼす影響は非常に強い。

 単に性的本能というと性行為を連想すると思いますが、この概念は倫理的な
理由で、あまりおおっぴらにすることはできません。

 それはなぜか? というと...。

 

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●SEX、SPEED、VIOLENCE

 今回は「SSV」という、人間の本能に根ざした3つの欲求についてです。

 SEX、SPEED、VIOLENCEの3つの頭文字をとって、SSV。

 単語から連想できると思いますが、けっこうあざとい概念です。


 あざとい映画監督は「観客はSEX&VIOLENCEを見せておけばそれ
だけで満足するのだ」などと言ったりしたとかしないとか...。

 それでは1つ1つ概要を説明します。

 

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●デザインの本質とは?

 デザインの本質を考える前に、まず「本質」とはなんでしょうか?
 これを考えましょう。
 辞書によると、


「物事の本来の性質や姿。それなしにはその物が存在し得ない性質・要素」


 とあります。

 本質とは、その存在の中心となる、どうしても必要な要素ですね。
 概念で言えば、それがなければ概念の意味がなくなるもの。

 

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●なぜデザインをするのか!?

 さて今回は、デザインの本質的なことを考えたいと思います。


 「あなたはなんのためにデザインをするのか!?」


 そう、デザインする理由です。
 あなたが、「それ」をデザインする理由!
 なんのために?


 たとえばゲームなら、あなたはなぜゲームを作るのか?
 どういう理由で?

 

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●デザインとマーケティング

 デザインがテーマなのにそれと対極にあるようなマーケティングが出てくる
とは、はて...?

 前回の最後で、そう思った人は多いんじゃないかと思います。

 

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●ゲームデザインは感情を変化させるために行われる


 「ゲームを面白くするにはどうしたらいいのか?」

 ゲームを考える人なら誰でも悩むこの問題...。

 一筋縄ではいかない問題です。

 

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●デザインとは?

 今回は、デザインについてです。

 デザインという言葉を辞書で引くと、

「行おうとすることや作ろうとするものの形態について、機能や生産工程など
を考えて構想すること。意匠。設計。図案」

とあります。

 ではなぜ今回はデザインという抽象的なものなのか? というと...。